新しいOS

タイゼン

 新年最初の記事は新しいOSについて書いていきます。

 

 12月30日の読売新聞の1面トップでドコモが新OSのスマホを発売する予定であると報じています。

 

 新しいOSの名前は「タイゼン」。韓国のサムスン電子とアメリカのインテルが中心となって開発しているOSだそうです。

 このOSも完成した暁にはAndroidと同様「オープンソース」方式で誰でも自由に載せて、改造もできるようになっていて、なおかつ携帯電話会社が独自のサービスを載せることを容易にするように開発されているということです。

 Androidと何が違うのかと思われるかもしれませんが、Androidでは携帯電話会社の独自サービスを載せることが、メーカー側の負担増となり、開発費がかさみます。しかし、この新しいOSはこの独自サービスを載せやすくしているそうです。

 

 独自サービスってなにかというと、今まではドコモでは「i-mode」auでは「EZweb」などがそうでした。

 さらに、「おサイフケータイ」、「ワンセグ」などは日本独自のサービスです。

 そのため、今までは、日本独自機能と携帯電話会社独自機能の両方を載せたケータイだけが販売され、国外メーカーは参入しづらく、国内メーカーは海外へ参入しづらいという構図でした。

 

 しかし、これがiPhoneの登場で一変します。iOSでは自社用に改造は一切できず、音楽配信はApple、アプリの配信もApple、有料のアプリでの収益もすべてAppleとその開発者へ配分され、携帯電話会社には全く入ってきません。

  そして、その後登場したAndroidでは、メーカーはOSを携帯電話会社仕様にさらに改造をすることは費用増となり、独自機能を載せなくても安い価格で販売している海外メーカーのスマートフォンに負けてしまいます。

 

 最近では、日本独自機能を載せたものも増えてきましたが、Androidの場合、どこの電話会社のAndroidケータイを買っても、同じバージョンであれば、同じアプリが動き、音楽配信サービスもグーグルやアマゾンなどの企業が行っています。

 

 今までやってきた、独自のアプリと独自の音楽配信サービスで、他社と差別化し、さらに囲い込みを行うことで、他社の携帯電話会社へ乗り換えしづらくするという戦略に狂いが生じてきました。

 

 その為、携帯電話会社は独自サービスではなく、料金での差別化をするようになり、複雑な料金体系が出来上がったともいえます。

 これが、iPhone以降のスマートフォンで見られるようになった、主導権をメーカー側が握るという現象です。

 

 Appleは徹底してどこの会社からでても基本的には統一したサービスを提供しています。一部携帯電話会社によっては提供されないものも含まれますが、その携帯電話会社独自の機能というものは搭載されていません。

 もし独自サービスを提供するならば、AppleのApp Storeからダウンロードする方式しかありません。

 すると、App StoreではAppleの審査があるため、リリースのタイミングはApple側が握っていることになります。

 このように、収益や、提供アプリなどの制限があるため、ドコモはiPhoneを提供していないという見方もあります。

(追記、ドコモより、iPhoneの提供が2013年iPhone5s、iPhone5cから提供が開始されました。さらに、2014年タイゼン搭載スマートフォンの発売延期を発表しています)

 

 Androidは独自のアプリを最初からメーカー側で搭載できるため、ドコモは提供していますが、Google側の意向でいつ仕様が変更になるかもしれず、独自サービスの提供に支障をきたす可能性もあります。

 そのため携帯電話会社は独自サービ提供のためOSの主導権を握りたがります。

 

 この新しいOSでは現在、イギリスやフランスなどのヨーロッパの携帯電話会社、パナソニックや東芝などの日本メーカーも開発に参加している為、OSのリリースで大きなマーケットとなれば、アプリの開発者も多く参加するため、新しく主導権を握る可能性もあります。

 どこかのOSが一社だけ生き残るというのはおそらくおきないと思うので、ユーザーとしては新たな選択肢が増えてしまい、さらに迷うということはあるかもしれません。

 

 「おサイフケータイ」や「ワンセグ」「iモード」「写メール」など日本独自の機能で1人1台といわれるまでに発達した日本式のケータイ電話は「ガラパゴス」と揶揄されますが、現在のスマートフォンといわれる電話での先進機能はすでに日本では当たり前のものが世界標準となって現れたにすぎません。

 iPhoneが登場したとき、メールが送った相手にリアルタイムに届き通知が出るという機能がとても先進的な機能として紹介されました。今までその機能は海外では1社のメーカーしか提供していませんでした。

 日本では当たり前のように、ケータイでメールを送るとすぐ相手に届いていました。

 

 日本のメーカーはそのような機能はすべて、携帯電話会社からサービスが提供されていたため、海外で同様の機能を載せた端末は発売できませんでした。

 海外で搭載していた1社は自社のネットワークでメールをやり取りしていた為に提供できたサービスでした。

 日本のメーカーは携帯電話会社が載せてほしいという機能を載せて機種を発売していたため、メーカーは独自機能を載せるためには、携帯電話会社の意向が重要になるため、海外のように、メーカーが主導権を握る市場では成功できなかったということです。

 

 今後このOSの登場によって、ドコモは再びガラパゴスへの道を歩むのか、先進機能を世界標準にまで押し上げ、メーカーの海外進出を後押しできるのか、展開が楽しみです。

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コメント: 2
  • #1

    sex telefon (火曜日, 31 10月 2017 22:10)

    odmłodnieć

  • #2

    na tej stronie (金曜日, 03 11月 2017 22:52)

    nieprywatyzowanie